HCC ひよこ20

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兄弟の関係(ひよこ20)

 さて今回は、兄弟姉妹の関係について、特に兄弟喧嘩について考えてみましょう。
 皆さん自身は、何人兄弟でしたか? 一人っ子でしたか?
 一般的に、一人っ子、長男、長女、二番目、三番目…、それぞれに特徴があるように言われます。
 やっぱり慎重なのは長男長女、調子の良いのは末っ子、ちょっと変わっているのが真ん中など…あくまで一般論で例外も多数あると思いますが、よく言われることです。
 兄弟姉妹関係というのは、そこで他者との関わり方、社会性を身に着けるという意味では、とても益になります。
 特に兄弟喧嘩は、とても有益なものです。子供たちは、喧嘩をすることによって、身体と心の痛みを理解し、加減の仕方、限度、そして仲直りの仕方など、とても大切なことを学ぶのです。
写真・ひよこ


 ですから基本的に兄弟喧嘩は、止めさせるものではなく、大いに伸び伸びとやらせた方がいいのです。もちろん子供があまりにもエスカレートしてきたら、そっと間に入って喧嘩の終わりを告げることも大切です。
 しかし、喧嘩をさせないようにするよりも、自然に喧嘩になるのだったら、むしろ喧嘩を通して学ばせた方がよほど子供の益になります。
 親としては、子供同士の喧嘩を見るのはとても辛いものですが、これも子供の成長の糧と思って受け留めていきましょう。

兄弟げんか

 さて、基本的には兄弟喧嘩は、子供の成長において大切な糧であり、喧嘩を通して学ぶことが実に多くあります。
 しかし、今から取り上げることは、止めた方がよい、もっと言うとあってはならない兄弟喧嘩のことです。
 喧嘩と言っても、激しくやり合ったかと思えば、いつの間にか仲直りして、楽しい笑い声が聞こえたりする。これは爽やかな健康的な兄弟喧嘩です。これは止める必要はありません。
 しかし、不健康な兄弟喧嘩があります。爽やかではありません。
不健康な兄弟喧嘩の一番の原因は「妬み」です。

 聖書には、大変に興味深い物語が書かれています。神がアダムとエバを造られた後、二人の子供兄カインと弟アベルが誕生しました。
 カインは農夫となり、アベルは羊飼いとなりました。
 ある日、二人は神に捧げ物をしました。その時、神はアベルの捧げ物を受け入れ、カインの捧げ物は受け入れませんでした。 創世記四章を参照。
 そこでカインは、アベルを殺してしまうのです。カインをそこまで追い込んだのは「妬み」です。

 妬み、それは燃える火のようです。

兄弟げんかの一番の原因は「妬み」です。

ベビーが与えられた。

新しく弟や妹が与えられた時

 これは上の子にとって最大の脅威となります。
 今まで親の愛と注目を独占していたのが、今や下の子供にすべてが奪われてしまったようです。
 我が家の子供は、下の子供が誕生する度に、一つ上の子供が赤ちゃんがえりをしました。同じ赤ちゃんの服を着たこともありました。お乳を欲しがりもしました。同じように抱っこを求めてきました。
 そんな時には、出来る限り子供の要求に応えてあげましょう。それで子供は、親からの愛が何も変わっていないという安心感を得るのです。
 子供にとって、新しい赤ちゃんの誕生は、決して喜ばしいことだけではありません。最大のライバルの出現です。親の愛の奪い合いが始まりす。
 これは程度の差はあれ、まず間違いなく起こることです。おまけに、親から「お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい」と言われたら、もう大変です。

 下の子供の出現は、もう親の愛を独占できない、自分の楽しいことも我慢しなければならない、叱られてばかりと、自分にとっては辛いことばかりとなります。
 そうすると、下の子供に意地悪したり、親の見ていない所でつねってみたり、などということが起こります。チックなどの行動として、その不満が表現されることもあります。
 ここには「妬み」の心があります。ですから親は、赤ちゃんが与えられたら、むしろ上の子に注意を払ってあげましょう。そして一人の時に、息が詰まるほどにハグして「***を一番愛しているよ」と、上の子が二人も三人もいたら、それでも「***が一番」と言ってあげるのです。
 子供の不安な心を安心させてあげましょう。

下の子が上の子を妬む時

 今度は逆に、下の子が上の子を妬むケースです。一昔前は、長男は特別な存在でした。父と長男が畳の上で食事をし、お母さんと女の子が土間で食事をするということもありました。
 そこまでいかなくても、長男、長女は特別扱いで、自分はいつも、お兄ちゃん、お姉ちゃんのお下がり。どこかに出かけるのにも、自分がいつも留守番といった具合に、常に扱いが違うと、妬みが起こります。そして「何でいつもお兄ちゃんばかり」といったような不平等な思いが生じて、どこかでお兄ちゃんの存在をうっとうしく思うようになります。あるいは、非常に上の子に対して挑戦的になったりします。
 また他によくあるケースは、比較です。常に兄弟同士を比較して、「お兄ちゃんは優秀なのに何であなたは出来ないの」と成績などで比較されてしまうことがあります。
 さらに、親の健康などの理由で、一方がお母さんに育てられ、一方は親戚などに預けられたという経験です。これは「なぜ自分はお母さんと一緒にいられないの?」という疑問となり、お母さんと一緒にいる子供への「妬み」となります。

怒りは困ります。

 このような比較や不公平感は、「妬み」を生じます。ここから生じる兄弟喧嘩は、不健康は喧嘩となります。自分の心が満たされるまで、何歳になっても、お互いが大人になっても終わらないことがあります。
 兄弟姉妹の関係が大人になってもうまくいかない。それは多くの場合、子供の時の関係がそのまま残っているケースがほとんどです。

また不健康な兄弟喧嘩の原因は「怒り」です

 「怒りの連鎖」というものがあります。
 例えば、父親は職場で失敗し、年下の上司にこっぴどく叱られます。悔しい怒った心で家に着くと、妻が食事を用意していません。部屋も散らかっています。思わず妻に「何やってるんだー!」と怒鳴ってしまいます。

 妻はやり返すことが出来ずに怒っていると、子供が宿題をやっていないことを発見し、思わず「何やってるんだー!」と怒鳴ってしまいます。
 子供は、弟がゲームを勝手に使っているのを見て、「何やってるんだー!」と思わず頭をぽかんと叩いてしまいます。
 それをお母さんに見られてしまい、あなたは「何やってるんだー!」と怒られて頭をぽかんと叩かれてしまいます。

 しかたなく、子供は外に出て犬のぽちを蹴っ飛ばすということです。
 怒りは連鎖します。それは上の者から下の者へ流れていきます。最後は、最も弱いものへと、その怒りを発せられていきました。
 親から子供へ怒りが発せられたら、その怒りを受けた子供は、自分より下の弟や妹にその怒りを発します。つまり怒りのはけ口ということです。
 このように兄弟喧嘩の怒りの源が親自身にあり、ストレスの発散のために、はけ口のために喧嘩になるのであれば、それは不健康な兄弟喧嘩です。

怒りのはけ口はいけません。

不健康な兄弟喧嘩を回避するために

 まず、弟や妹が与えられた時の、上の子供の不安を理解し、受け留めてあげることです。
 この不安は、まず避けることの出来ないことです。程度の差はあれ、子供にとっては大きな脅威です。
 この時に言わないようにしたいのは、「お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだから」というセリフです。この言葉で我慢させてしまうと、子供にとって、自分がお兄ちゃん、お姉ちゃんになったことがマイナスとして受け取られていきます。そのストレスは、その原因である下の子に向けられます。

一人の人格として付き合います。

 子供を立場で見ること、それは子供を人格として見ていないことになります。子供を一人の人格として尊重するために、立場で子供を見ないようにしましょう。
 子供は、本気で下の子が来たので、自分は橋の下に捨てられるかもしれないと思っているのです。だから赤ちゃんがえりをしたり、不安的な行動を取るようになります。
 この時に親の出来ることは、ひたすらに安心させてあげることです。先ほども述べた通り、出来る限りの愛情表現をしてあげるのです。子供が「自分は大丈夫」と充分に納得が出来たら、後は健康的な兄弟喧嘩で済みますから。
 上の子が、下の子をぶったりしたら親としては驚きます。あるいは、おねしょをしたり、急にわがままをしたり、それはすべて、自分への愛情を確かめようとしている不安から来ています。ですから、その行為だけを見て怒ってしまうと、余計に子供は不安になって、もっとそのような行為をすることになり、もっと怒られるという悪循環になります。
 そのような時は、子供の不安な気持ちを受け留めてあげて、私の君への愛は何も変わっていない、大丈夫だということを言葉とハグで思い切り表現してあげてください。

 平等に扱う。これも大切です。特に扱いやすい子供には注意しましょう。あまり泣かないし、いつも寝てくれて、とても扱いやすいと、ついほっておいてしまうものです。
 扱いやすいと感じられる子供ほど、手をかけてあげましょう。
 親は平等のつもりで接していても、赤ん坊の方に手がかかりますから、どうしても上の子には不平等を感じせてしまうものです。

言葉とハグは大事です。

 もし、何かすねていたり、いじけているような感じがしたら、例えば、その子を一人だけ連れ出して、その一人の子だけのために一緒に遊んで楽しみを与えてはどうでしょうか?
 思い切って幼稚園でも休ませてスペシャルな一日を作ってあげてもいいと思います。
 しかし、それを実現するためには、父親や周囲の協力が必要です。もしそれが出来ない状況であれっても、「お母さんは、今***ちゃんのお世話であなたと一緒に遊んだりできなくて、寂しい思いをさせてごめんね。でもお母さんにとって、あなたはとても大切で愛しているよ」と、言葉でそのままを説明してあげることです。
 これを言ってあげることで、子供なりに状況を理解して、安心感を得て、逆に下の子のお世話を率先して手伝ったりするようになることもあります。

比較はやめましょう。

 比較は、とにかくしないようにしましょう。これまでも度々言ってきましたが、比較は全く意味がありません。まして兄弟同士の比較は、子供の心に妬み、劣等感という、苦い種を撒くようなものです。
 心に大きな重荷を抱えている人の中で、いつも上の子と比較され、劣等感にさいなまれている人を見てきました。いつもお姉さんと比較され、お兄さんと比較され、心の中は、妬みと劣等感で一杯の人がたくさんいます。
 子供は、同じ親から産まれ、同じ環境で育っても、驚くほど性格も個性も違います。不思議なものです。双子でもそうです。
 それは、その子供が神に造られた者であることのしるしです。神が、一人一人を世界の歴史の中でたった一人だけのユニークな存在として造ってくださいました。
 私たちも、それぞれの子供を、オンリーワンの存在として、その性格や個性を尊重してあげましょう。
 また、子供にストレスが溜まってくると、そのはけ口が下の子に向けられることがあります。そんな時は、親がした通りに、下の子にしているものです。
 ある時、我が家の長男が下の子を激しく怒っているのを聞いた時、あれ、何だか似ているな、自分が長男に怒っているのとそっくりじゃないかと気がついたことがありました。
 怒りは連鎖します。なんとか、この連鎖を断ち切りたいものです。出来れば自分の段階で切れたらいいですね。
 でもそれは怒りを我慢するのではなく、祈りによって怒りを解消するのです。人に怒りをぶつけるのではなく、神の前でその怒りを表現するのです。「天の父よ。私は、こんなこと、あんなことを言われて、ものすごく腹が立って、怒っています!」と祈りの中で怒りを表現するのです。

祈り心を持つ事が大切です。

 私自身は男三人兄弟の真ん中です。自分では典型的な真ん中と思っています。日本でもアメリカでも真ん中は不遇だと言われます。
 私が中学校に入学した時、みんなは新しい制服ですが、私だけ二歳上の兄のお下がりでした。制服のボタンが金色なはずなのですが、私のボタンだけ色くすんでいるわけです。それが目立って、本当に嫌だったのを覚えています。
 それで三番目になると。、さすがに制服もボロボロですから、新しいものになります。このような調子で、真ん中はいつもその存在が危ぶまれるのです。
 兄はサラリーマン、弟は写真家、そして真ん中は牧師でちょっと変わっています。かなり典型的な三人兄弟です。

喧嘩の後は仲直りです。

 我が家には四人の子供がいます。今現在、十六歳、十四歳、十歳、七歳です。男、女、男、女と揃っていて、「うまくやったわね」と言われても、こればかりは神の領域ですから。
 四人ともよく喧嘩をします。でもしばらくするとケロッとして笑い声が聞こえます。子供の仲直りの力はすごいものがあります。これを養うのも兄弟喧嘩の効用ですね。  
文:関 真士

ひよこの会
  • 日時;木曜日  第一、第三
    午前9時半〜
  • 会場;HCC牧師館
    (ハワイ大学の近く)
    2207 Oahu Ave. Honolulu、HI 96822
  • 連絡;関 真士 TEL988-4314

★どなたでも、ご自由にご参加出来ます。